妄想

2020年07月02日

ヴァーチャルの可能性とヴァーチャリズム(Virtualism)の提唱

バーチャル至上主義、「ヴァーチャリズム」の可能性


(2020/07/10追記)わかりやすいヴァーチャリズムの定義について記事を書きました

 
 ―前回書いた【エッセイ】別世界としてのインターネットと、現実の延長としてのインターネット 【考察】の続きとして読むとよりわかりやすいかも知れません―

 ここ数年ヴァーチャル技術を活用したバーチャルユーチューバーと呼ばれるコンテンツが急速に形成された。筆者はあいにくバーチャルユーチューバーというコンテンツそのものにはあまり詳しくはないのだが、ヴァーチャルという概念そのものの可能性に大いに期待を寄せる確かなきっかけになった。VRやAR技術による世界のあり方の変革の可能性については、様々な方々が提唱しているが、筆者はヴァーチャリズム(ヴァーチャル主義)とでも呼称されるような、よりドラスティックなVR革命の可能性について考えたいと思う。
 全く新しい現実の可能性、ヴァーチャル・リアリティ(VR)技術の発展は、やがて人類社会の存在そのものすら揺らがしかねない可能性を秘めているように、筆者は空想してならない。というのも、ヴァーチャルとITの技術発展が進めば、既存の世界の在り方そのものをアップデートさせる事が、現段階の予測として可能であるという点にある。ゲーム的に言えば、技術のテクノロジーツリーのある種最終地点に位置するのが、人工知能とヴァーチャル技術であるということであり、世界は最終的に人工知能とヴァーチャル技術によって完成する。ヴァーチャルという新しい世界の生成は、現在をして様々な応用や活用に発展し、さらに一定の技術的水準に達すれば、全く新たな、もう一つの現実としていくつものヴァーチャル世界が現実世界と並列し、そしてひいては現実そのもののヴァーチャル化、ヴァーチャルの「現実」化が進められるのではないかと筆者は期待を寄せている。

バーチャリズム/ヴァーチャリズムとはなにか


 今日のインターネットは、多くの人々にとって現実の延長として使用されている。今日においては、現実が主人であり、インターネットとはそれに従属する延長であり、現時点のヴァーチャルもまた然りである。しかしヴァーチャル技術の進歩によって現実がヴァーチャルに取って代わり、人々の生活の主たる場がヴァーチャル世界になる。ヴァーチャルに存在するものは現実から独立した存在であり、現実というものは想定されないヴァーチャル存在それ自体の独立… そんな可能性をある種の思想的に、筆者はヴァーチャリズムと定義して考えている。
 ヴァーチャル世界というものは、現実の物理世界以上に可変性に富み、いくらでもなりたい姿の自分になることが出来るし、(現実を前提とした言い方になるが)非現実的な世界にいくらでも飛び込むことが出来る。例えば今日におけるバーチャルユーチューバーというものは、どうしても現実を起点に、いわゆる「中の人」というものが想定されてしまうと聞くが、ヴァーチャルがヴァーチャル世界として存在し、ヴァーチャル世界に存在している状態において、現実というものが一切想定されない、思想的にヴァーチャリズムの実践された世界とはそのような世界であるとも言えるであろう。現実は相対的にあくまでただの一つの世界となり、複数のヴァーチャル世界をも含めた中の一つになる。そんな世界観が、ヴァーチャル技術の進歩とともに実践可能となる世界の可能性を提示したい。

現実そのもののヴァーチャライズド


 ヴァーチャリズムを徹底するためには、ヴァーチャル世界が技術的進歩によって確固たる世界として確立すると同時に、現実そのものもヴァーチャル化されなければならない。これはAR(オーグメンテッド・リアリティ)に分類される技術の発展とも言えるかもしれない。これは何故かといえば、現実として存在する物質世界のヴァーチャル化を徹底的に行わなければ、依然としてあくまで現実を中心とした周辺的なヴァーチャル世界の形成といった段階に留まってしまうからである。現実というものを全く前提にしないヴァーチャル世界の独立というヴァーチャリズムの観点からは、これは容認しがたいことである。
 では現実のヴァーチャル化とは何であろうか。現在をして、現実の物質的なものに価値基準を根ざさない仮想通貨の登場や、インターネットを通じたテレワークの実施などが挙げれられるが、注意しておかなければならないのは、これは厳密に言えばこれは現実のデジタル化であり、ヴァーチャル化とは微妙に異なる点である。両者は何が異なるのか。デジタル化というのは、現実を様々なIT技術によって置き換え、現実をインターネット化させる試みであるがあくまでそこには現実の主体的現実性とでも言えばよいのだろうか、インターネット上に新たな世界が出来たとしても、あくまで現実という世界がプライマリーである状態であるであろう。ヴァーチャル化というのは、デジタル化を前提に踏まえた上でより進歩して、まず思想的にヴァーチャルという技術と概念を前面に押し出すことを念頭に置いて、ヴァーチャルそのものが少なくとも現実と同等の世界であるという価値基準を明確に浸透させることによって、人間社会を変革する試みである。
 これは現時点ではより空想的なものになるであろうが、技術的進歩によるヴァーチャル世界の確立とともに、資本主義的社会は撤廃されなければならない。これは、貨幣価値を基準にした社会が現実として存在する限り、ヴァーチャル世界が真に現実から独立することは出来ないからである。社会に貨幣経済を基軸とした体制が残る限り、現実主義的な実利主義、物質主義的な価値観は資本主義によって担保され、社会が物質主義的である以上、非物質的なヴァーチャル空間は前述の通り現実に従属した周縁的存在に留まらざるを得ず、言い換えれば資本主義的価値観そのものが、ヴァーチャリズムにとっては障害となるからである。
 現時点でそれが実現する可能性は、人工知能の発展にともなう労働力の代替、いわば第四次産業革命と呼ばれる現象のさらなる進歩に他ならないであろう。人工知能が現実的な場面における人間の役割を代替し、それに伴い、現実そのもののあらゆる場面が本質的な意味でヴァーチャル化される事が可能となる、つまりヴァーチャルを基軸とした社会体制の構築であり、ヴァーチャルが現実を従がえる段階にまで達して始めて、現実を前提としないヴァーチャルそれ自体の独立というヴァーチャリズムの理想は完遂されるのである。

来たる人工知能社会とヴァーチャル革命


 技術的発展を概観すれば、人工知能は遅かれ早かれ、少なくとも「人間と同程度の能力」を有するまでに進歩すると予測できる。それに伴い、利益性という壁もあるだろうが、少なくとも殆どの産業において労働力は人間から人工知能へと代替される事が予測される。そうなれば人類の大半は失業者となり、必然的に現段階のような資本主義社会というものは見直されざるを得なくなるであろう。では、その後の世界はどのようなものになるのだろうか。人類は労働から開放され、自由な生活を送ることが出来るのだろうか。その後の世界の予測は、悲観的なものから楽観的なものまで様々なものがあるが、なんにせよ、その後の世界がユートピアとなるためには、従来の価値基準を覆すに足るだけの確固たる思想が用意されていなければならないと筆者は考える。それがヴァーチャリズムである。
 ヴァーチャルを主体とした新たな世界において、人類は自らの生まれつきの制限からすべて開放される。人工知能が進歩すれば自動翻訳の実用化とともに言語の壁は無くなるであろうし、肌の色や身分に縛られることもなくなる。万人が思い描く理想の自分としていくらでも変化可能な形態として振る舞うことが出来るのである。また住む場所にも固定されない。ヴァーチャル世界の中で、人々はいくらでもどこにでも、物理的制約を超えて存在することが出来るからである。ヴァーチャリズムが実現した世界であれば、貧富の差というものは存在しなくなり、自由な人生を謳歌する事ができる。この時点で人々が行うべき唯一の仕事は、ヴァーチャル世界のさらなる改善と、拡張・発展のみである。

現時点でのヴァーチャリズムの実践


 現段階の世界においては、ここで語ったヴァーチャリズムを支える柱であるヴァーチャル技術にしても人工知能にしても、まだまだ未成熟な段階であることは否めない。しかしながら、現時点で行えるヴァーチャリズムの実践として、ヴァーチャルはヴァーチャルであり、現実とは異なる世界であるという思想的な捉え方は、可能であろう。例えばヴァーチャル存在はヴァーチャルであるとして、現実に繋がる要素を徹底的に拒否する事は、ヴァーチャリズムにおいては思想として許容されるのである。ただ、その事は現時点の世界では、単なる現実逃避でしかないという意見が多数を占めるであろうが、ヴァーチャリズムの立場においては、繰り返し述べるが、ヴァーチャルにおいて現実を想定しないという事が重要なのである。

終わりに


思いっきり妄想をぶちまけて書いてしまって申し訳ない限りである。この記事の大問題は、技術的発展とか述べているが、筆者そのものがその手の分野の実際の技術についてド素人であることである。そのため具体的な内容に欠け、妄想的記事になってしまった事は大きな反省点である。思いっきり、昨今のVRブームに触発されてつらつらと重ねていた妄想を、深夜テンションで書きあげてぶちまけてしまったものである。
しかしながら、ヴァーチャルというものを技術的視点のみならず、思想化し、今後の世界の展望として掲げる事は、一定の価値を持つと考える。(反省していない)


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voiceofdrone at 04:12|PermalinkComments(0)