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2020年07月06日

【うつ病体験】うつ病患者自身が考える「うつ病意識」の特徴 ~強迫的完璧主義と自己嫌悪の連鎖~

うつ病の人間は一体どんな思考をしているか

 うつ病の人間には、いくつか特徴的な思考の類型がある。完璧主義や自分を責め続ける自己嫌悪、他人と自分との比較等が挙げられる。
 今回の記事は、筆者が感じるうつ病意識の特徴として、「強迫的完璧主義」、「自己嫌悪の連鎖」の二つを挙げ、筆者自身の視点からこれらの意識を分析し、筆者自身をして、自身を客観的に見ることの試みとしてみたい。

強迫的完璧主義~自意識と理想の乖離~

 まず一つ目として、うつ病の特徴の一つである「強迫的とも言える完璧主義」について考える。これは、うつ病にかかる人間が完璧主義的になるのか、あるいは完璧主義だからこそうつ病にかかるのか、鶏と卵のような話なのだが、筆者として個人的に考えられるのは、もともと完璧主義的な性質をもった人間が、うつ病の作用によってより「強迫的」な完璧主義になってしまうという事である。
 ここでそもそも「完璧主義」という事はどういう事であるか分析してみる。「完璧主義」であるということは「理想が高い」という事である。「かくあるべき」「あらねばならない」という意識が強いとも言える。常に100%に近くなければならない、言い換えれば普段は手を抜いて、ここぞという必要なときだけに100%を求める、そんな力加減ができないとも言える。普段の課題、仕事から自身の100%を常に目指すということは理想的であるように思えるが、人間はそこまで理想的であることは出来ない。本来生物とは常に100%を保って生きるものではない。100%に近い力を発揮しなければならないのはまさに、ここぞという場面だけで良いはずなのだ。だからこそ、本来的に常に100%に自分を保つということはそもそも不可能であるのだが、自分自身を保つという事が、100%のパーフェクトを基準にしているため、これはいわば常にエンジンをフル稼働しているようなものである。その結果、仕事などでもまだこなせる量の範囲の課題であれば良いのだが、一定量を超えると自分の処理能力を超えてパンクしてしまうのである。
 そして、前述した通り、筆者が個人的にうつ病の作用であると考えているのは、完璧主義がより「強迫的」になるということである。例えれば、課題が100%あるとして、その中のわずか1%、本来ならば無視をしても良いような細々とした部分を無視することが出来ない。出来ないことをもしようとし、少しでも他人に頼るということが迷惑であると考え、強迫的に何でも自分でやろうとする。そして、強迫観念にかられて、自分自身に対して常に粗探しをしてしまうのである。達成しているはずの課題を達成していないと考えたり、わずかでも評価が下がることを恐れて、粗探しをやめることが出来ない。
 また自分の調子が悪くなった時に、回復可能であるはずなのに、100%である自分が当たり前であると思っているから、パフォーマンスが落ちることを恐れるあまり、根本的に自分はもう駄目だとまで思ってしまうのである。


自己嫌悪のこだま ~嫌悪している自分を嫌悪する~

 続いて挙げるうつ病意識の特徴として、「過度な自己嫌悪を行う」という事が挙げられる。この自己嫌悪は、ある程度は前述の完璧主義に根ざしたものでもある。つまり自身の持ちあわせる完璧主義は、ナルシズム的な自己意識が関係すると考えてしまうのである。つまり完璧主義的な自己の、「理想が高い」という性質を「高い理想が可能であると思っているという事は、自分の能力を過信している」というように受け取ってしまうのである。その結果、「過信している」自分を嫌悪する。しかし、自己嫌悪というものはいわば、自己によって自己を嫌悪するという行為である。つまり自分を一段高い場所から嫌悪している自分がいるということであり、この自分をも発見して嫌悪するのである。また、自己嫌悪という行為自体が、嫌悪をする余裕がある自己の存在というナルシズム的な自意識の産物であると自己嫌悪し、自己嫌悪をするということに、さらに嫌悪するのである。まさに自己嫌悪の連鎖である。こうした結果、無限に自己評価は低くなってく。そして行き着く先は、自己そのものの根本的な否定、すなわち希死念慮である。しかし死すら考える段階に至っても、自己嫌悪の連鎖からは逃れられない。何故ならば、現在の自分は死を選んでいないからである。希死念慮を抱きながら、死を恐れ、死を選んでいないという自分をまた嫌悪するのである。とすると、ある種論理的な思考を進めれば、もはや実際に死ぬしかないという段階にまで至ってしまうのである。なんとも、恐ろしいことである。

終わりに

 以上二つのうつ病意識について考察してみた。残念ながら、これらの思考を捨てるためにはどうすればよいかという答えは、筆者自身まだ導き出せていない。その答えがわかれば、うつ病が治るにあたっての大きな前進なのだが、現時点の筆者の出来ることはここまでである。しかし、自分と自分の思考を見つめ直し、客観的な視点から分析するということは、いくらかは意味のある行為であると、筆者は思う。

(2020/07/08追記)筆者なりに、うつ病を改善する方法が見つかった。うつ病思考を改善するためには、文章を書き、記録を付けまくれ! ~モヤモヤ感を文に起こすという事~にて紹介しているので、是非参考にしてみてほしい。


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voiceofdrone at 08:05│Comments(0)エッセイ | うつ病

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