2020年06月

2020年06月30日

2020年Steamサマーセールおすすめゲームその3 ~Europa Universalis Ⅳ編~

 今回紹介するのはRTS(リアルタイムストラテジー)というジャンルの中でも、歴史RTSゲームの老舗、Paradox InteractiveのRTSゲームの王道タイトルの一つであるであるEuropa Universalis Ⅳ。わざわざ紹介するまでもないほどの知る人ぞ知る有名作品なのだが、初めてParadox社のゲーム(以下パラドゲーと称す)に触れようとしている方にとっては膨大なDLCが発売されていたり、そもそものゲームシステムの複雑性からとっつきにくさを感じているのではないか。
 この記事では、DLCのおすすめを紹介し、日本語への対応状況などををまとめる。この記事がこれからEU4を始めようという方にとって少しでも助けになれば幸いである。



Europa Universalis Ⅳ、通称EU4は、1444年から1821年に存在したすべての国家でプレイすることができる。このプレイ期間内に存在したあらゆる国家をプレイすることができるというのは、パラドゲーの歴史SLGの大きな特徴だ。
 さてこのEU4、本体価格はセール時は80%オフの796円と、プレイするだけならば随分手頃に手に入るように思える。しかしながらストアページを見るとすぐに、膨大な量のDLCが発売されており、全て購入すると1万円近くかかってしまう。果たしてこのDLC、買う価値はあるの?というのは初めての方にとって大きな疑問となるだろう。結論から言うと、本体を買って、もしハマってしまえば、いつの間にか買っている。1万円近いDLCがいつの間にか全て購入済みになっている。それほどこのEU4というのは電子ドラッグ的な時間泥棒ゲーであり、ハマる人はとことんハマり、ハマってしまえばDLCなどいつの間にか全て買ってしまうのだ。

●DLCについて

 さて普通であればこのような多くのDLCが発売されているゲームは、まずは本体だけ購入し、試しにプレイしてみて面白ければDLCも買おうというのが定石であるが、厄介なことにこのゲーム、DLCを導入するごとに大幅にシステムが変わり、また様々な便利機能などもDLC特典として導入されるので、いざプレイしてみると、早速必要となる、もしくはプレイスタイルによってはほぼ必須ともなるDLCも存在するので非常に厄介なのである。
 そこで、DLCの中でも特に重要であると思われるものをいくつか紹介する。

・Art of War
 軍の部隊のテンプレート機能によってワンクリックで登録した数の兵科によって部隊を招集することが可能となる。戦争面では手放せない機能であり、あるとないとではかなりプレイ効率が変わってくる。その他にも、様々な戦争の便利機能や、近世ヨーロッパの一大イベント、30年戦争のイベントの追加など、ヨーロッパプレイをますます楽しめるものにもしてくれる。

・El Dorado
 未知領域を自動で探検してくれる機能が備わっている。この自動探索機能も、あるとないとではかなりプレイ効率が変わってくるので、特にポルトガルやスペイン、イングランドといった大海原へと漕ぎ出す国家でプレイするのならば、必須レベル。また、ゲーム開始画面にて、オリジナル国家を作成することができる。

・Mandate of Heaven
 日本を含めた東アジアプレイに焦点が置かれている。EU4では、もちろん日本(1444年開始時は戦国時代直前のため諸国分裂状態)でもプレイする事ができ、馴染み深い日本でプレイしたいという方も多いのではないだろうか。そんな方にとっては、日本における幕府システムの拡張などが含まれているこのDLCはかなり優先度が高くなるだろう。また、中華帝国(1444年開始時には明王朝)に関する大幅な拡張もあり、朝貢システムによる東アジアにおける中華帝国の存在感を体感する事もできる。
 またAge(時代)システムによるそれぞれの時代区分の追加とその時代に応じた目標を達成することによって様々なボーナスや、50年間に渡る黄金時代という強力なボーナスを発生させる事も可能。

・Rights of Man
 上位8カ国による列強システムが追加される。列強は様々なボーナスや外交コマンドの追加など、より大国としての影響力を行使する事が可能となる。

・Comon Sence
 議会制国家へのアップデートや、様々な宗教の機能の追加など、あればより楽しめる。またdevelopポイントによって自国の等級を公国から王国クラス、帝国クラスへと変更することができる。

・Dharma
 インド諸国をターゲットにしたアップデートであるが、政体システムの抜本的変更によって、政府改革のシステムがより複雑なものとなる。また、いくつかのプロヴィデンスに存在する「交易中心地」と呼ばれる場所のレベルを上げることができるようになり、交易プレイにより深みがますだろう。

・The Cossacks
 外交システムのアップデートが目玉。その他にも細々とした便利機能の追加などもありおすすめ。また歴史上様々な国家に影響を及ぼした遊牧民国家に関する大幅拡張なども特徴。

 さてEU4のDLCは手放せないほどの重要性を持つDLCからあれば便利という程のDLCまで様々であるが、上記に挙げたDLCは購入するとよりプレイに深みが増し、楽しめるだろう。

 なお、近日EU4のver1.30の大型アップデートに伴い新DLC、「Emperor」が発売された。追加要素はヨーロッパを中心としたものであり、18世紀の革命についてのシステムや、神聖ローマ帝国に関する大幅な追加がされている。初めてプレイする方にとって必須というほどではないが、ヨーロッパプレイを行う方にとっては、あれば嬉しいDLCであろう。

●日本語化について
 このEU4、公式には日本語に対応していない。その為長らく英語プレイが必須でありハードルが高かったのだが、最近有志の方々によって日本語化が可能となった。
 日本語化の方法については、下記のURLから日本語化プロジェクトのページへ行くことができ、丁寧に導入方法が解説されているので、安心して日本語プレイを楽しんでほしい。

EU4/CK2日本語化MODプロジェクト
https://paradoxian-japan-mod.com/


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voiceofdrone at 23:01|PermalinkComments(0)ゲーム 

【これからの時代は平和なのか?】太平無事な時代に生まれるということと「歴史の終わり」

 歴史を少しでもかじると分かるのは、人類の歴史は戦争の歴史であるという事である。
 世界初の戦争というものは、もはや文字史料のない先史時代の部族間抗争まで遡られるという研究もある。ルソー的世界観では、農耕と定住によって私有財産が生まれる前の時代というものは、比較的平和な時代であったという事が語られていたが、どうやら近年の研究では、農耕や定住生活が始まるはるか前の狩猟採集生活の時代から、争いはあった事が発見されている。人間が3人集まれば、そこには争いが生まれるとも言われるが、性悪説に言ってしまえばまさに争い奪い合う事は人間の動物としての本能なのであろう。
 さて、人類の歴史は戦争の歴史という事を踏まえた上で、筆者が興味を持ったのは、では人々が豊かに安定した生活を享受することができた太平無事な時代というのは、世界の歴史の中でいかほどの割合を占めていたのだろうか、という事である。言い換えれば、一人の人間が生まれて、その一世代数十年の時間の人生を困難に直面すること無く生きる事ができた時代地域というのどれほどあったのだろうかという問でもある。「人々が豊かに安定した平和な生活」を送れるという事は、考え出してみると実は結構、いやかなりハードルの高い水準なのではないだろうか。
 まずその国家は政治的に安定していなければならない。例えば内戦とか、外部との戦争状態にあれば民は戦争に駆り出されるだろうし、国土も荒廃するだろう。したがって戦争状態にあるという事は平穏な生活においてまず除外されなければならない条件である。
 次に経済的に一定程度豊かでなければならない。これは前述の戦争状態にないということよりもさらにハードルが高くなるのではないだろうか。現代においてもそうであるが、何時どんな時代というのも、経済的に格差はあり、貧困層という人々は存在する。したがって万人がみな豊かさを享受できる国家というのはいまだかつて存在しないのかもしれないが、ここでは、社会の大半を占めるであろう農民などの階級が、過度な重税に苦しむこともなく、日々を送れているということと定義したい。とはいえここにきて、このような条件を満たす国家というのは更に絞られてしまったのではないか。
 歴史上様々な大国が興亡を繰り返してきた。パックス・ロマーナと呼ばれる200年の平和の時代を築き上げたローマ帝国、ユーラシア大陸の大半を支配し盛んな交易を展開した空前絶後の遊牧民国家モンゴル帝国、世界中に植民地を広げたパックス・ブリタニカを実現し、近代社会の基盤を作り上げた大英帝国、そして超大国アメリカ合衆国。代表的な覇権国家を挙げてみたが、どの国家も確かに強大ではあるだろうが、大国の定めとして戦乱は繰り返され、勝ち残らなければ覇権国家にはなれないという事を考えると、はたして覇権国家の民は太平無事な人生を送れたのだろうか。大国の安定した全盛期に生まれてようやく、政治的経済的に安定した生活を実現できるとするならば、歴史の中においてその範囲は実に限定されることになる。
 そして歴史の常としてどんな覇権国家であっても盛者必衰、やがては衰え滅びゆく。自らの国家が衰えゆく時代に生まれた民というのは、一体どんな心境で母国を眺めていたのだろうか。
 筆者は今日パックス・アメリカーナと呼ばれるアメリカ一強の状態を背景にした、紛争こそあれど大きな戦争のない現代社会に生きている。そんな現代社会の中でも特にまさに太平無事な国家と言われている日本において、筆者はたしかに平和な生活の中で生きている。しかしそれも永久に続くものだろうか。今日の現代において国家は衰退しやがて滅亡するか?という問に関しては筆者は1992年に出版されたフランシス・フクヤマの著書『歴史の終わり』を思い起こす。本著はソビエト連邦率いる東側世界の崩壊とともに集結した冷戦以後の現代という時代においては、民主主義と自由経済が確立され、そして民主主義こそは政治体制の最終形態であり、安定した民主主義世界においてもはやこの先、「歴史的出来事」と呼ぶに足る大事件は起こらなくなるために、人類は「歴史の終わり」を迎えたと主張するものである。しかし、昨今の世界情勢を見るに、どうやらまだまだ「歴史的出来事」は起こり、少なくとももうしばらくは、私達は変わりゆく歴史の中で生きていくことになるだろう。筆者を含む私達の世代において「歴史の終わり」は来るのだろうか。はたまた私達の後ろに幾千年と積もる歴史の常の、盛者必衰の法則通りに、太平の世はいつか終わり、再び動乱の時代がやってくるのだろうか。

 


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voiceofdrone at 20:23|PermalinkComments(0)エッセイ 

【面白いサイト紹介】ワールド・ヒストリカル・アトラス【領土の変遷】

 歴史上、世界には様々な国々があって、新たに興隆し、領土を広げ、やがて滅亡し、また新たな国家が生まれる…といった経緯を繰り返してきた。そんな長い長い歴史の中で、ある国は全盛期は一体どこまで領土を広げたのだろう?とか、またはその時代、他にはどんな大国があったのだろう?といった事を各地域ごとに学ぶのではなく、全世界を一覧して知りたいと思っている方にはうってつけのツールがある。それがワールド・ヒストリカル・アトラスである。紀元前4000年から現代に至るまで、一年刻みで世界の国々の領土の変遷を視覚的に見ることが出来る凄いツールである。
 使用方法は、下記のURLから配布サイトへと飛び、ダウンロードするだけである。無料で、登録なども必要ない。日本語・英語・中国語に対応している。

ワールド・ヒストリカル・アトラス
http://x768.com/w/twha.ja


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voiceofdrone at 18:58|PermalinkComments(0)おすすめサイト紹介 

【面白いサイト紹介】世界飛び地領土研究会

 世界地図を見るとき、あなたはいろいろな国々の領土を見ているうちに、アレっと思うことがあるかもしれない。この国の領土はなんでこんなに変な形をしているのだろうとか、具体的な事例で言えば、ポーランドの北にぽっこりとロシアの飛び地があったり、スペインの南端のジブラルタルという地域を見ると、ぽつんとイギリス領があったりして、なぜこんな所が…と地図をつぶさに見ているだけでいろいろな疑問が浮かんでくるのではないだろうか。実際今日の国家の領土というものはまさに様々な歴史の中で何度も書き換えられてきた国境線の結実であり、その領土の形というものには、必ず意味があるのである。
 この世界飛び地領土研究会は、そんな現在、あるいは過去に存在した不思議な「飛び地」の歴史的経緯や、その他にも見ていて疑問を抱くような地図の地域についてを解説したサイトである。残念ながらヤフージオシティーズのサービス終了に伴い本サイトは閉鎖されてしまったかに思えたが、Internet Archiveのアーカイブに残っているので現在も見ることが出来る。

世界飛び地領土研究会
https://web.archive.org/web/20190326061531/http://www.geocities.co.jp/SilkRoad-Lake/2917/


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voiceofdrone at 18:37|PermalinkComments(0)おすすめサイト紹介 

【面白いサイト紹介】不思議館

 歴史の中のオカルトチックな話や不思議な逸話や、史実の中の衝撃的な出来事についての記事が多彩な歴史サイト。全体としてとてもよく調べられており、文章も明瞭で読みやすく、かつ出来事の衝撃を伝える文章力に富んでおり、読み出すと止まらない魅力あるサイトだ。筆者も昔からよく訪れ、様々な事を学ばせていただいたサイトである。おすすめのコンテンツは「史実に隠された衝撃的な話」。その中の「バイカル湖の悲劇」などは、背筋が凍るような思いで読み、今もなお何度も読み返してしまう名記事である。歴史好きの方も、そうでない方も、歴史という膨大な領域に隠された、ノンフィクションの衝撃的な出来事の数々を是非読んでみてはいかがだろうか。

不思議館
http://fusigi.jp/index.html


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voiceofdrone at 18:20|PermalinkComments(0)おすすめサイト紹介